2024.01.29
和包丁のもう一つの特徴として刃の裏面が完全な平面ではなく、窪んだ状態になっています。
これを裏スキと言い、職人の間では裏比を呼ぶことも有ります。
この裏スキは和包丁にさまざまな効果をもたらせてくれる、非常に優れた構造になっています。
食材を切った時に刃のくっつくことはよくあると思いますが、それは刃と食材の接点が多いためです。片刃はもともと身離れが良い構造になっていますが、裏スキがあることでさらに身離れが良くなります。
裏スキは裏が凹んでいるため、その箇所には食材との間に隙間が出来ますのでくっつきにくくなっています。
裏がへこんでいるという事は、裏面に砥石を当てた時点で刃先に当たっているという事です。
そのため軽い力で研ぐだけでも簡単にカエリを取ることが出来ます。
裏スキは和包丁の基礎でもあり、重要な役割を担っています。
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