2023.05.07
弊社では定期的に包丁研ぎ教室を開催しておりますが
実技に入る前の砥石に水を吸わせている時間を利用して
砥石と包丁の基礎知識を講義しています。
その時に、「はがね(炭素鋼)」と「ステンレス鋼」の説明もしております。
「はがね」というのは1%程度の炭素を含んだ純度の高い鉄を
約800℃(ステンレス鋼は1000℃)に熱し、
それを油または水で急冷することで硬くした金属です。
「ステンレス鋼」も同様に炭素で硬くしているのですが
クロムというレアメタルが15%以上入った鋼です。
このクロムが優れもので
空気中の酸素と水分に素早く化学反応をし
人間の目に見えない透明な被膜を作るのです。
その結果、鉄が空気と遮断され錆が発生しない鋼を
「ステンレス鋼」と総称しているのです。
ですから、主な成分が鉄であることに変わりはないので
酸や塩分が付着したまま放置しておくと
錆が発生してしまいます。
ステンレス製の包丁でも
ご使用後は汚れを洗い流してから
乾いたタオルなどで拭き取ることを忘れないで下さい。
© 2022 Kamata Hakensha All Rights Reserved.