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2014.09.28

ミルフィーユ包丁って何?

合羽橋道具街を取材したテレビ番組の中で
ミルフィーユ包丁が取り上げられました。

それ以来、お客様からの問い合わせが大変多いのですが
困ったことにその意味が正しく伝わっていないようです。

ネットへの書き込みでも
誤った解説が横行しているためでしょう。

そもそも、ミルフィーユ包丁とは
正しくは積層鋼またはダマスカス鋼と呼ばれるもので
ステンレスの洋包丁では
粉末ハイス鋼やVG10コバルト鋼のような
高級鋼材を芯材として
それをステンレスとニッケルで何枚にも重ね合わせたもので
日本刀をイメージさせるその模様から
海外のお客様に大変人気があります。

最近でこそ新潟でも作られていますが
そのほとんどが
福井県の武生特殊鋼材という会社で作られた
鋼材を使用して全国の刃物メーカーが
包丁として製品化しているものです。

ダマスカス鋼の名前の由来は
その昔、シリアのダマスカスで
インドで採掘された鉄鉱石を原料に
刃物を作ったところ
結果的に縞模様の入ったものができたために
後年、意図的に模様を入れた鋼を
ダマスカス鋼と呼んでいるのです。

ですからダマスカス鋼とは金属そのものを指すのではなく
模様入りという意味なのです。

確かに高級ステンレス鋼を使用してはいますが
積層にすることで機能的に優れるということはありません。

むしろニッケル部分が腐食に弱く
あまり手入れが悪いと錆が発生しますので
お気を付けください。